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ご報告掲載一覧

 

2010/01/01 税制委員会よりご挨拶

税制委員会
委員長 伊藤 紀幸
 新年明けましておめでとうございます。

 まずは、皆様にとり本年が輝かしく充実した1年となりますよう心より祈念申し上げます。

 2009年は、米国発の金融危機等の影響により依然として厳しい景況感でした。
かつて米国経済の象徴とまで言われた自動車産業界では、ビックスリーのうちGM、クライスラーの2社が破綻にまで追い込まれました。
雇用問題や労働問題を含め、米国財政状態はまだまだ回復の兆しを見せていはいません。

 一方、リーマンブラザーズ・ショック以降、国内経済も急速に悪化し、大手民間リサーチ会社によれば、2009年の倒産件数は1万3000件台と見込まれ、そのうち85%が「不況型倒産」との集計が出ています。長引く個人消費の低迷やデフレ進行、特に、「港町」横浜にとっては大変厳しい円高進行に伴う輸出産業の業績悪化など、未だ懸念材料が燻っております。

 こうした中、昨夏には政権交代を起こり、歳出削減のもと事業仕分け等がなされました。
また、昨年12月4日には「中小企業金融円滑化法」が施行され、追加経済対策としてはエコカー減税・エコポイント制度の延長、緊急保証制度の拡充等が盛り込まれることになりました。
2010年度政府予算案では、一般会計総額が09年度当初予算比4.2%増の92兆2992億円と、2年連続で過去最大を更新。
衆院選マニフェスト(政権公約)関連施策の計上で歳出が膨らむ一方、経済危機による税収急減の結果、新規国債発行額も33.1%増の44兆3030億円と過去最大に達しました。
税収が18.9%減の37兆3960億円と84年度以来26年ぶりの低水準にとどまった為、当初予算段階で国債発行額が税収を上回るという戦後初めての体験となりました。

 税制委員会としては、こうした厳しい環境を踏まえて、会員皆様のお声を聞き、政府・局間連等に対して景気浮揚対策としての税制改革や税金の無駄遣いの廃止を引き続き求めてゆく所存です。

 本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。